会社のミーティングで、周囲に「○○さん変なこと言っているわー」と思われるのが不安で、自分の意見を言えずに過ごした経験はありませんか?
学生のころ「テスト勉強全然してないわー」と言っていたにも関わらず、陰ではめっちゃ勉強していた友達はいませんでしたか?
なぜそのような言動や行動をとってしまうのでしょうか。
そこには「自己肯定感」が深く関係しています。
こんにちは!
旅人タロット占い師 ユウカ です。
「自己肯定感」という言葉をご存知ですか? 教育や児童心理学界隈で20年ほど前から徐々に注目を集めるようになってきた言葉です。
自分に自信が持てない人、ちょっとしたことで落ち込んでしまう人、思い立ってもなかなか行動に移せない人へ、人生が楽になるための自己肯定感を高め方をご紹介します。
▲カッパドキアの気球・トルコ
自己肯定感とは?
自己肯定感とは自己価値に関する感覚であり、自分が自分についてどう考え、どう感じているかによって決まる感覚です。
BY 一般社団法人日本セルフエスティーム普及協会
心理学や学校教育、またカウンセリングといった分野で使われている用語で、自分の在り方を積極的に評価できる感情や、自分の価値を肯定できる感情などを意味する言葉です。
英語では「self-esteem(セルフエスティーム)」といい、自尊心、自己評価と同意語として扱われることもあります。
「自己肯定感」という言葉は、日本の臨床心理学者によって、子どものカウンセリング体験を元に1994年に提唱されました。その後の調査で、日本の子どもの自己評価が、アメリカ、中国、韓国の子どもよりとても低いことが発覚し、日本の教育現場で自己肯定感が注目されるようになり、徐々に広まっていきました。
自己肯定感を高めることでなにを得られるの?
冒頭の「会議で意見できない〇〇さん」は、他人からの評価が気になって発言できませんでした。「隠れて勉強する友達」は必死で勉強した自分を恥ずかしいと思ったから、勉強していないフリをしました。これはどちらも、自分の価値を自分で肯定できない、つまり自己肯定感が低いためにこのような行動をとったのだといえるでしょう。
もし「でも、自信満々な奴って傲慢じゃない?」「自分に自信がない方が、他の人よりも努力できるはず!」「自分は能力が低いからこそ、頑張れるんだ!」と思っている方がいるなら、残念ながらそうではありません。
これらの思考は「他人と比べる姿勢」がベースになっています。他人を見下すから傲慢にふるまい、「あの人よりできない自分」が許せないからなんとかしようともがくのです。誰かと比べて自分を評価する行為は、自分が「あの人」より優れていれば100点、劣っていれば0点という両極端な評価を生み出します。
しかし人間は、誰にでも長所と短所の両方が存在します。あなたは暗記は苦手かもしれないけど計算は得意かもしれない、あなたがすごいと思っている「あの人」は本当はあなたより計算が遅いかもしれない。このように、本来0か100かで人の評価はできません。
自己肯定感は、人と比べて自分が優れているかどうかみるものではなく、そのままの自分を認める感覚であり、無条件で「自分は大切な存在だ」「自分はかけがえのない存在」だと思える心理状態のことです。
無条件で自分を認められれば、自分を大切にできるようになり、そのぶん他者も大切にできるようになります。
相手を尊重するから、相手からも尊重されるのです。このように、自己肯定感が高いとお互いに尊重しあえる良好な関係性を築きやすくなります。
また、自己肯定感は「高い・低い」と表現されますが、この感覚は人の優劣を決めるものではなく、自己肯定感が高いから良い、低いから悪いということではありません。しかし、自己肯定感を高めることができれば、人生にプラスの要素を与えてくれることでしょう。
自己肯定感の作られ方
もともと自己肯定感とは、子どものカウンセリング体験から生まれた言葉であり、自己肯定感の形成は、子どものころの環境や抱いた感情、起こった出来事と深く結びついています。
たとえば、子どものころ両親が不仲でケンカばかりしていて、常に不安を感じていた自分がいたとします。ある日父親とのケンカでイラ立った母親に、あなたは「なんでこんなこともできないのか!!」と八つ当たりされてしまい、それがあなたの中にとても悲しい記憶として刻まれました。
すると、大人になってからも、上司に「ここ直してね」とミスを指摘されただけで、あの不安な気持ちや母親に自分を否定されたような悲しい感情がよみがえり、「自分は独りぼっちだ」「自分はダメな奴だ」と自分を認められず、必要以上に悲観してしまうようになるのです。
自己肯定感が低い人は、大なり小なり「自分を否定された」「自分を認めてもらえない」「常に一人だった」などのネガティブな記憶を自分の奥に抱いています。
自己肯定感を高める2つのメモ
1つ目:知る・受けとる・許すためのメモ
まず、自分がダメだと思っていること、できないと思っていることを書き出します。
たとえば、
- 俺は異性にモテない
- わたしは仕事ができない
- 自分は何をやっても無理だ
などです。
つぎに、自分のダメなところの後ろに「と今は思い込んでいる」と付け足します。ダメなところを書き出した後で、この言葉を付け足すという順番にしてください。
- わたしは異性にモテない、と今は思い込んでいる
- 俺は仕事ができない、と今は思い込んでいる
- 自分は何をやっても無理だ、と今は思い込んでいる
付け足したら、これを音読します。声に出して読んでみてください。違和感を覚えた場所は自分が無意識に制限している感情になります。また「今は」という言葉を付けることで、未来を変えられそうな期待感を感じてみてください。
さいごに、紙に並べたそれらの言葉を「~しても良い」という言い回しに変えます。
- 俺は、異性にモテても良い、魅力を認めても良い
- わたしは、仕事ができても良い、仕事ができる自分になっても良い
- 自分は、チャレンジしても良い、失敗しても良い
といった具合に、自分を「許可する」ことばに変更します。このとき、子どもにも伝わるような表現で書いてください。そしてそれを音読します。自分を応援するように、幼少期の自分を励ますように音読します。
このメモに書き出し、音読する作業は、自分が抱く否定的な思考を知り、それらは事実ではなく自分の思い込みであることを受け入れ、行動を許可する作業です。これを繰り返すことで自己肯定感を高めていきます。
2つ目:小さな達成感を満たすメモ
自己肯定感を高めるには、達成感を得ることが効果的です。
それは、仕事のプロジェクトが成功などの大きな達成感である必要はありません。それよりも、もっと日常の小さな達成感の積み重ねが重要です。それにより「自分にはこんなことができるんだ」という認識が得られ、自己肯定感が高まっていきます。
この小さな達成感を得るために必要なのが「できたことメモ」です。これは一日の終わりに「今日自分ができたこと」を1~3個書き出すだけです。
最初に言った通り、大げさなことじゃなくて大丈夫です。
- 朝起きた
- 洗濯した
- 仕事に行った
- 買い物に行った
- ご飯を作った
- スマホを見る時間を減らした
などなど……「自分ができたこと」を書くだけです。もちろん、仕事のプロジェクトが成功できたならそれもOK。メモは、紙でもスマホのメモアプリでも大丈夫です。
紙のメモの場合は、透明のビンなどに貯金箱みたいにしてメモをためていけば、「自分のできたこと」が貯まっていくのが一目で確認できて、メモが楽しくなると思います。スマホに記す場合は、日記みたいに「自分のできたこと」を見返すことができて、これもメモが楽しくなると思います!
あ、もし自分が「三日坊主」だと思うなら「どうしたらメモが楽しくなるか」を考えてみてください。めんどうならわたしと一緒に考えましょう!!
ユウカの占いセッションでできること
正直なところ、自己肯定感の根底が幼少期の記憶と結びついているという性質上、あまりにも敏感な方には、心理カウンセリングなどの専門家への相談を強くおすすめします。
占い師はカウンセラーではありませんので、できることとできないことがあります。
まぁ、カウンセラーもタロット占いはしてくれないんですけど……
占い師は、相談者さまの「困りごと」に対して「あなたの悩みの原因は~ですね、こんな風にするといいですよ」というのが役割だと思っています。
また、思考回路も「癖」の一部です。
癖というのは、日ごろ無意識に行っているものであり、自分では気が付きにくい部分です。しかし、自分で認識できなければ改善はできません。
そこで、自分の感情を人に話し、人から指摘されることによって「自分の癖」に気づけるようになります。
- 自分が日々どんな否定的な言葉を使っているのか
- 自分がどうしてそういう考えになるのか
- 自分をどうしたらプラスにとらえられるのか
このようなネガティブな思考回路もユウカのメールセッションでは紐解いていきます。客観的視点と旅行経験で培った自由な発想で、あなたのご相談に回答します。
もし自分が「自己肯定感か低い」と思うなら、やりやすい方で結構ですので、ぜひメモを試してみてください。
ここまで読んでいただいてありがとうございます!
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▼参考文献▼
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