算命学では、自分の命式の年干支、月干支、日干支の三点を結んで三角形にしたものを「行動領域」と呼びます。(別名:行動エリア、宇宙盤)行動領域の三角形の広さや位置で交友関係や考え方の傾向がわかります。
今回はこの行動領域がどんなものかを図を交えながら紹介していきますね。
<もくじ>
行動領域とは?どんなもの?
算命学でその人の性質をみるときにはまずその人の陰占図を出します。陰占図(別名:命式図)はこんな図。
▼ 例/Qさんの陰占図
年・月・日の3つをそれぞれ「干」と「支」の組み合わせで表した図で、人によって内容は異なります。
この干支の組み合わせは全部で60種類ありまして、それぞれ順番(番号)が決まっています。行動領域には1番目の「甲子」から60番目「癸亥」まで時計回りにグルっと円形にした図を使用します。
▼こんな図
※基礎からわかる 算命学の完全独習から抜粋
この円内にある陰占図の年干支、月干支、日干支の三点を結んで三角形にしたものがその人の「行動領域」になります。
つまり、上記のQさんの命式図の年干支・月干支・日干支三点を結ぶと…
この三角形がQさんの行動領域になります。
行動領域でわかること(1)思考のタイプ
この円形の図は大きく4等分され、各エリアにはそれぞれ「安定、自由、知性、挑戦」といった特徴が決められています(図のAの部屋、Bの部屋、Cの部屋、Dの部屋に該当)▼
自分の陰占図の干支の三角形がどこにあるかによって、自分がどういう考え方をするのかを判断することができます。
たとえば、Qさんの行動領域をみると、
円の左側に行動領域が偏っています。左上(Cの部屋)は知的好奇心や論理的思考を示し、左下(Dの部屋)は、つねに目的に向かうチャレンジ精神や闘争心を表しているので「Qさんは身の安定よりも自分の興味や欲を優先し、それに向かって果敢に挑戦していくことを好むタイプ」といえます。
反対に、こちらの例/Zさんの場合
円の右側に行動領域が偏っています。右上(Aの部屋)は安定感や保守的思考を示し、右下(Bの部屋)は自由さや独立心を表しているので、「Zさんは他人に指図されたり、お堅い体制にはめられるのは苦手だが、ある程度の安定した生活が保障されていないと不安に駆られるタイプ」といえます。
行動領域がより多くの部屋にまたがっている人の方が思考に柔軟性がありバランスが良いです。一部屋に偏っている場合は一点集中型でそこに特化した能力を持っています。
右上(Aの部屋)…安定思考、保守的、平和主義、真面目など
右下(Bの部屋)…自由、独立独歩、自己主張、個人主義など
左上(Cの部屋)…論理的、理性的、知識欲、策略家など
左下(Dの部屋)…チャレンジ精神、闘争心、前進力など
行動領域でわかること(2)交友関係と能力の使い方
行動領域の三角形の大きさからは、自分の交友関係や能力の使い方を知ることができます。
基本的には、三角形の大きさが広いほど思考に柔軟性があって社交的、狭いほど感性が鋭く専門的になります。
▼行動領域が広い三角形の例
このような人は交友関係も広く(友達が多く)誰とでも分け隔てなく接し、多少苦手な人ともそれなりにやっていける人付き合いの上手なタイプになります。自分と違う意見でも素直に認められるなど柔軟性も高いです。社会にもなじみやすく周りからも重宝されます。能力的には教養や自分の趣味についてなどを、生活するうえで役立つ範囲で身に付けていくようなイメージです。
反対に、
▼行動領域が狭い三角形の例
このような人は、少数の自分と気の合う人と深く長い付き合いを好むので友達が多いタイプではありません。より心のつながりを重視した人付き合いをします。そのぶん人間関係の幅が広がりにくいので、自分の考えに固執する傾向があります。そのかわり、自分の好きな人やモノに対しては深い愛情を注ぎ、一つのことを深く狭く極めていく職人のような能力の使い方をします。特化した才能を持っていることも多いです。
とくにこの人くらい三角形が狭くて左下(Dの部屋)に偏っていると「人付き合いなんてめんどくせー、友達なんていらねー」くらいの価値観をお持ちかもしれません。
前述のQさんやZさんのような三角形はおおむね一般的な大きさになります。強いていえばやや狭めです。
勘違いしないでいただきたいところは、広い方が良い、狭い方が良い、といったものではないことです。これらは一人ひとりの個性の話ですので、どっちが良い・悪いというものではありません。「こういう傾向があるよ」っていうだけの話ですからね。
行動領域が三角形にならない人
行動領域は「陰占図の年干支、月干支、日干支の三点を結んで三角形にしたもの」ですが、命式によっては三角形にならない人もいます。
▼行動領域が三角形にならない人の陰占図
例/Yさん
Yさんのように、陰占図の年干支・月干支・日干支のいずれかに同じ干支の組み合わせを持っている人は行動領域が三角形では表せません。
▼Yさんの行動領域はこうなります
三角形ではなく「線」で表されます。
同じ干支が並ぶ現象を算命学では「律音」(りっちん)といいます。Yさんのように陰占図内に律音が成立する人は、理性的で鋭い洞察力を持っていますが、融通性がなく頑固、もしくは、人の意見に左右されやすい人のどちらかになることが多いです。
行動領域としては三角形が狭い人の特徴をより強化したようなイメージになります。
また、非常に稀ではありますが、年干支・月干支・日干支がすべて同じという人もいます。そのような人は行動領域が「点」になり、完全に自分独自の世界を生きているようなタイプになります。
いずれにせよ、陰占図に律音が成立する人は一点集中型で自分の好きなことを極めていくような生き方を好み、他人への興味も薄い傾向があるので、放っておくとどんどん融通性をなくし世界が狭まってしまう可能性があります。
したがって、意識的に人との交流を図ること、人の意見に左右されやすいところもあるのでいろんなタイプの人と付き合いを持って思考の柔軟性を育むことをおすすめします。
行動領域のまとめ
行動領域だけでもその人の人柄を推測することができ、個性がわかります。是非ご自身の陰占図から行動領域を出してみてください。
もしこの機会に算命学に興味がでたり、より詳しく自分自身のことを知りたくなった方はぜひ有伽堂きりんの算命学鑑定を受けてみてくださいね~
ここまで読んでくれてありがとうございました。
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▼参考文献