日本で一番カラダがつらい季節、それは夏。
きりん自身は雪国住まいなので冬の方が生活は不便なんですが、カラダのことを考えるとやはり高温多湿の夏は日本人のウィークポイントになるのではないでしょうか。
レジャーも充実して楽しい季節である反面、夏バテや暑さにやられて精神的に落ち着かない季節でもあります。
今回はそんな夏の体調管理のお話。
はじめに、中医学の基礎知識
これから紹介する内容は中医学を基にしたお話です。
中医学では、カラダは「肝」「心」「脾」「肺」「腎」の五臓から成り立っていて、これらが人体の生命活動の中心であると考えられています。西洋医学の臓器とほぼ呼び名は同じですが、中医学ではその臓器が関係しているはたらきなどを含めてもう少し広い意味でとらえています。
五臓は「春、夏、土用、秋、冬」の各季節と対応し、それぞれの季節に対応するカラダの機能を調節する効果のある食材があります。自分の体調に応じて、機能調節効果のある食べ物を食べて体調管理をしましょうというのが薬膳の考え方です。
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夏に調子が悪くなるのは「心」の不調
夏に対応する五臓は「心」です。こころではなく「しん」と読みます。心は生命の根本であり、東洋医学では「神を宿す」といわれている臓器です。血液の循環作用に加えて、精神活動を担っています。そのため、心が弱ると体のすみずみまで血液が回らなくなり、栄養障害や精神失調を引き起こす可能性があります。
心(しん)の主な不調は、舌の口内炎、ニキビ、便秘、ほてり、冷え性、不整脈、貧血、不眠、物忘れ、不安感などです。舌、汗、顔面に不調が現れやすく、舌の色が紫や赤色になったら心臓病を疑い、黄色や緑色っぽくなったら小腸からのサインですので食事の節制が必要になるかもしれません。
とくに!もともと心臓疾患を持っている人は夏に症状が悪化しやすいので要注意!!
心臓が止まったら人は死ぬんです!当たり前の話。ほんとうに「心」は生命活動の根源ですから、細やかに養生していきたいですね。
また、最近よく「腸活」「腸の働きが大事」なんていわれてもいますが、心と小腸は表裏関係にあり、心を見直すことは小腸のはたらきを見直すことでもあるんですよ。しかも心のはたらきは脳にも関係するともいわれています。
心を労わって元気を取り戻す食材
五臓には、それぞれが持つ機能を調節するのに効果的な食材があります。
季節ごとのカラダの変調や変調時に現れる特徴などをおさえて、自分の弱りやすい臓器を知ることで体調管理に役立てることができます。
心(しん)の機能を補うおもな食材は以下の通り
穀物:小麦、小豆
薬味:唐辛子
スパイス・香草:セージ、ローズマリー、シナモン、クミン
野菜:ピーマン、パプリカ、ゴーヤ、もやし、アスパラガス、玉ねぎ、ゆりね、レンコン
果物:りんご、メロン、スイカ、あんず、柿
魚介類:アジ、タコ
その他:アーモンド、鶏卵、牛乳、コーヒー、緑茶、麦茶
とはいえ、食材の名前をいちいち覚えておくのは面倒ですよね?
というわけで、心を補う食材はざっくり「夏に食べたくなりそうなもの」と覚えていれば大体OK。ほぼ当てはまるはずです。
ナスやきゅうり(瓜類)といった夏野菜はカラダにこもった熱を逃がすはたらきがあり、トマトや豆腐は活力の元となる体液を増やすのでおすすめです。辛い食べ物にも発汗作用があります。
その中でも「アジ+きゅうり」や「ゴーヤ+豚肉」の組み合わせは夏バテ解消に最適。つまりゴーヤチャンプルー(ゴーヤ、豚肉、豆腐、卵)なんて夏のメニューとして完璧です!
また、心に熱が籠ると不眠になりやすいです。夏に寝つきが悪いときは麦茶や緑茶がおすすめ。ただしカフェイン量には注意してください。
旬の食材というのはその季節と体調に合ったものが多く、大昔から無意識に食べられてきた素晴らしい習慣です。
注意点として、当然ながら夏野菜はカラダを冷やす作用のものが多いので妊娠中や冷え性の人は気をつけましょう。今は冷房が利き過ぎていることも多いので自分の生活に合わせて取り入れてください。
そのほか、きゅうりにはビタミンCを壊す作用があるので意外とトマトとの食べ合わせはよくありません。お酢がその作用を弱めてくれるので、トマトときゅうりを一緒に食べるときはお酢を使ったドレッシングで食べましょう。
そして、上記の食材例をもう一度よくみてください。
小麦、牛乳、卵、と記載がありますね。これらはいわゆる「お菓子の原材料」になります。そしてコーヒーやお茶類もある。小豆もあるよ?
つまり、、、
「おやつの時間」は心の癒しになるのです。もちろんお菓子の食べ過ぎは禁物。砂糖の取り過ぎはいけません。でもたまに食べればココロに優しいのです(*´▽`*)♪
ただし、ここでご紹介した食材や食べ合わせの良し悪しはごく一部です。そして人によって体調や体質、持病の有無などでもカラダへの負担加減は異なります。
やはり健康はバランスが大事ですので、そもそも「これだけ食べていればいい」というものではありません。カラダに合わせながら、継続的に、意識的に日常に取り入れていくことが大切です。
あくまで「一般的」な目安になりますので、ご自身の体調に合わせてくださいね。
算命学で自分の体質がわかるかも!?
中医学は陰陽五行説の思想をベースにできています。この陰陽五行説は古代中国で広まった思想で、東洋系思想の基礎として根付いているものです。
となると、古代中国発祥の算命学でも当然この陰陽五行説がベースになっています。
算命学では自分の命式内の五行バランスや星の組み合わせなどによって、カラダのどこに負担がかかりやすいのか、どういうときにどんな不調がでやすいのか、それはいつ頃なのか、といった目安を知ることができます。
たとえば、命式に火属性の星が一個もない人は「心」機能に影響が出やすい、命式に午と丑の組み合わせを持っているとストレスに弱いといったことなどがわかるのです。
有伽堂きりんの算命学鑑定では「健康」という項目を設け、あなたがどんな体調変調を起こしやすい性質を持っているかをまとめています。
もし五行バランスからみた自分の体質を知りたいと思った方は、ぜひ有伽堂きりんの算命学鑑定を受けてみてください(^^)/
ちなみにきりんは命式の火属性が強すぎるために、逆に心に負担がかかりやすいといえるんですよね~
そのせいか長年にわたり顔の吹き出物に悩まされ、、、今は改善してはいるんですけど生理前や夏の季節、ストレスが溜まってくるとやっぱりニキビがぽつぽつ出ます。
もちろん運動不足や食生活、生活習慣にもよりますけどね。
年々異常気象で猛暑となる日本の夏。
キャンプ、ビーチ、BBQ、お祭り、花火、楽しいことが満載の夏。
夏バテに負けず目一杯楽しめるように、みなさまどうかご自愛くださいね。