ここではタロットカードが持つとされる「4つのエレメントの性質と相性」についてまとめました。
<黄金の夜明け団>と四元素哲学
神秘主義秘密結社<黄金の夜明け団>では、タロットカード一枚一枚を四元素の一つに割り当てました。そして並べられたカードは、この元素の組み合わせによってお互いに影響を与え合い、その相互作用でカードの性質が高まったり、弱められたりするとしています。
四元素は俗にエレメントと呼ばれ、 古代ギリシャの四元素哲学に則り、万物の根源は「火」「地」「風」「水」である、という思想に由来します。
タロットカードにおけるエレメントは、ワンド=火、ペンタクル=地、ソード=風、カップ=水、に当てはめられます。大アルカナについては別記事をご覧ください。
【大アルカナの意味|タロット占い師がタロットカードの意味をまとめました】
エレメントが持つ特徴
火(fire)
火には上にのぼる性質があり、向上心の強さを表しています。また、活力や行動力の象徴でもあり、好奇心や刺激を求めて未知の世界に憧れます。よって決められた枠から飛び出したいという願望を抱きがちです。
地(earth)
実質的で安定した性質を表しています。「地に足がついている」という言葉のように、現実的な安定感を求めます。また、「固める」という意味もあるので、アイディアを形にしたり、考えを文章にまとめる能力に長けています。
風(air)
常に流動して止まることのない性質を表しています。また、「風のうわさ」という言葉があるように、情報や知識の象徴でもあります。そのため、いわゆる「絵に描いた餅」を求めるのではなく、論理性と客観的思考を持ち合わせています。コミュニケーション能力や知的好奇心も旺盛です。
水(water)
水は、くっつき混ざり合う性質を表しています。また、感情や精神の象徴でもあります。よって共感能力が高く、人の感情や気持ちを大切にする一方で、自分と他人との境界線が曖昧で、周囲の影響を受けやすいです。気持ちのいい人と付き合えば良い環境になりますが、野心家や気難しい人と付き合うと強いストレスを感じることも。
<黄金の夜明け団>と古代ギリシャ哲学
四元素説を唱えたのは、古代ギリシャの自然哲学者であるエンペドクレスですが、のちに哲学者アリストテレスが四元素は「熱・冷」「乾・湿」という相反する性質の組み合わせによって成り立っていることを提唱しました。
その組み合わせは以下の通りです。
・火=熱+乾
・地=冷+乾
・風=熱+湿
・水=冷+乾
これを踏まえて、<黄金の夜明け団>では、それぞれの特徴をこう説明しています。
・熱:上昇、拡大、速度を増し、刺激を与え、活気、上方や外側に動く
・冷:沈む、収縮、速度を落とし、遅延をもたらし、沈静化、下方や内側に動く
・湿:流れ、融合、順応、結びつき、柔軟、不明確で透明性の境界を持つ
・乾:硬化、変化に抗い、区別、本質に還元し、固定、明確に定められた境界を持つ
<黄金の夜明け団>が定めたエレメントの相性
・並んだカードが、同じ元素だった場合は、お互いの影響力を著しく高める
・並んだカードが、火と水、地と風、の場合は反発し合い、お互いの影響力を著しく弱める
・その他の元素の組み合わせは、基本的な性質(熱、冷、乾、湿)のいずれかが共通しているため、お互いの影響力を少しずつ高めていく
きりん’sエレメントの相性
基本的には、黄金の夜明け団の思想を考慮しながらも、自分なりにイメージしやすい解釈にしています。
1.並んだカードが、同じ元素ならお互いの意味をめっちゃ強める
なぜなら、同じ属性同士は仲良しだから。
2.並んだカードが、「火と風」「水と地」ならお互いの意味をゆっくり強めていく
なぜなら、炎は風によって勢いを増し、大地は水によって潤うから。
3.並んだカードが、「火と地」「風と水」ならお互いの意味をゆっくり弱めていく
なぜなら、炎は土には広がらず、風は水に波を立てるから。
4.並んだカードが、「火と水」「風と地」ならお互いの意味をめっちゃ弱める
なぜなら、炎は水で消え、風は大地を風化させるから。
きりん’sタロット解読法
大前提として、タロットカードの意味に正解はありません。
したがって、それぞれの占い師が自分に合ったやり方で占えばいいと思っています。
わたしのタロット占いのやり方では、逆位置を採用しない代わりに、各タロットカードに割り振られているエレメントの相性によって、カードの持つ意味の強弱を判断しています。
誰かの参考になれば幸いです。
参考文献
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